暦年贈与か相続時精算課税贈与かの選択

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暦年贈与か相続時精算課税贈与かの選択

(以下の内容については、税理士または税務署にご確認ください。)
【事例】
60歳以上の親から20歳以上の子への贈与
贈与(建物)の金額: 4,249,943円
暦年贈与の場合の贈与税の金額: 372,350円 (特例贈与財産の適用)

暦年贈与を選択した場合の税金

国税庁:No.4161 贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)
この内容では、
「被相続人からその相続開始前3年以内(死亡の日からさかのぼって3年前の日から死亡の日までの間)に暦年課税に係る贈与によって取得した財産があるときには、その人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与の時の価額を加算します。また、その加算された贈与財産の価額に対応する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算上控除されることになります。」
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暦年贈与を選択した場合、親が3年以内に亡くなりになりますと、「亡くなった時点での遺産の額(課税価格)」に、贈与した建物の金額(評価価格):4,249,943円をプラスすることになります。
ただし、この場合、相続税の金額から納付した贈与税の金額:372,350円を差し引いて、計算することになります。

相続時精算課税の贈与を選択した場合の税金

相続時精算課税の贈与の場合、贈与の金額が2,500万円以内であれば、贈与税を納める必要がありません。今回の贈与金額は、 4,249,943円 。
今回、相続時精算課税の贈与を選択した場合、贈与税を納める必要がありません。相続時精算課税を選択するという贈与税の申告は必要です。

暦年贈与か相続時精算課税贈与かの選択

相続時精算課税を選択した場合

相続時精算課税を選択した場合、贈与した金額:4,249,943円を遺産の額にプラスして計算することになります。
この合計額が、相続税の基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)の範囲内の場合、相続税の申告も納税も必要ありません。

相続税の基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)の範囲内の場合であれば、今回、暦年贈与の贈与税: 372,350円 を納める必要もないことから、相続時精算課税の贈与を選択してもよいでしょう。
今回、相続時精算課税の贈与の申告をするだけで、そのほかの手続(納税を含めて)をする必要がありません。

暦年贈与を選択した場合

今回、暦年贈与を選択して、贈与税: 372,350円 を納めた場合、贈与した金額:4,249,943円と遺産の額が、基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)の範囲内の場合、
相続税の申告と納税をする必要がないことから、
今回、暦年贈与で納めることになる贈与税:372,350円は、還付されません。戻りません。納めたままとなります。
(以上の内容について、2021年11月1日、東京国税局電話相談室に確認済み)

まとめ

以上の内容をまとめますと、親が3年以内に亡くなりになった場合、

暦年贈与の場合(贈与税:372,350円を納める)

①「亡くなった時点での遺産の額(例:5,000万円)」+贈与した:4,249,943円 >基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)
 → 相続税を計算する場合、相続税の金額から贈与税:372,350円を差し引くことができます。

②「亡くなった時点での遺産の額(例:2,000万円)」+贈与した:4,249,943円 <基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)
 → 相続税を計算する場合、贈与税:372,350円を差し引くことができません。
   相続税の申告・納税をする必要がないことから、
   贈与税:372,350円を還付できません。戻りません。納めたままとなります。

相続時精算課税の贈与の場合(贈与税:372,350円は納めない)

③「亡くなった時点での遺産の額(例:5,000万円)」+贈与した:4,249,943円 >基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)
 → 相続税の申告・納税をします。

④「亡くなった時点での遺産の額(例:2,000万円)」+贈与した:4,249,943円 <基礎控除額:3,000万円+(600万円×相続人の人数)
 → 相続税の申告も納税も必要ありません。

結論としましては、④であれば、④を選択した方がよいでしょう。

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